ゲームから飛び出したジルに感動する
制作費が激安だったにもかかわらず大好評だったⅠの続編。
正直、期待と不安が半々だったのですが、原作ファンとしては大満足でした。
一番の要因はジル。
ジルはゲームでも人気のキャラクターで、中途半端な演技だったら悪評ばかりになりそうなところですが、彼女を演じたシエンナ・ギロリーの完璧なまでの模写具合にぐうの音も出ませんでした。
むしろもっと活躍してほしかったかな。
次にネメシス。
ゲームでは単純にどこまでも追ってくるめちゃくちゃ怖い敵だったのですが、まさか仲間が素体となるなんて…人間としての記憶、知能があるあたり、良い演出だったと思います。
後は相変わらずのアリス無双。
主人公はこうでなきゃ、というのをまざまざと見せつけられた感じ、嫌いじゃないです。
最後には超能力もゲットしちゃうなかなかの展開でしたが、Ⅲ以降を見ればそれも必要だったのかなと納得。
Ⅱをざっくり説明すると、Ⅰにおいて地下研究施設「ハイブ」内で起きたバイオハザードが、ハイブの上にある都市、ラクーンシティに広がってしまい、アンブレラ社は新たなクリーチャーや核爆弾によってアリスもろとも証拠を隠滅しようとするのだが、アリスはその脅威をなんとか退けて脱出、今度こそ自由になったかと思いきや、結局アリスはまたまた捕まってしまい、ラストでまたまた研究施設から脱出する、というストーリー。
アリス何回捕まっとんねん、というツッコミはなし。
基本的にアリスはただの一般人(とはいえ元アンブレラ社員)にもかかわらず、T-ウィルスと細胞レベルで適合した超レアなケースなので、アイザックス博士は彼女を研究、利用したいと考えているのです。
よって、シリーズの最初から最後まで、殺すより捕まえたい派のアイザックス博士と、邪魔だからとたまに暗殺命令を出す他の幹部系から追われ続けると。
アンブレラ社の核爆弾むなしく、結局T-ウィルスはラクーンシティ外にも漏れ…Ⅲへと続いていくのでした
詳細あらすじ(フルネタバレ)
アリスからこれまでのあらすじが語られる。
私はアンブレラ社の社員で、地下研究施設「ハイブ」を警備していた。
ある日、アンブレラ社で開発されていたウィルス兵器「T-ウィルス」が人為的に散布されたことにより防護システムが作動、全所員が死亡した。
だが、死者はT-ウィルスの力で目覚めた。
環境保護家マット、アンブレラ社特殊部隊と協力して危機を回避し、ハイブは閉鎖、恐怖は去ったと思われた。
でも甘かった。
ラクーンシティは異常気象により気温の高い状況が続いていた。
ラクーンシティ地下のハイブ入り口。
白服の部隊が扉を開けるとT-ウィルスによる汚染が確認され、アンデッドが迫ってきた。
新たな恐怖の始まりである。
ラクーンシティ中央入口であるレイベンズゲートをアンブレラ社員の運転する緊急車両が列をなして通っていく。
何気ない日常に緊急車両の列、ただならぬ予感が漂っていた。
目的は重要な関係者の保護であり、アシュフォード博士はその中でも最優先人物であった。
車椅子に乗る博士に事故が起きたと告げ、同行を求める社員。博士は学校に行っている娘、アンジェラを気遣うが、アンジェラも同様に保護されていた。
しかし、アンジェラが乗っていた緊急車両は交通事故に合ってしまう。
13時間後。
ラクーンシティ警察署、通称R.P.D.の特殊部隊S.T.A.R.S.のスターであるジルの自宅。
定職処分を受け、自宅待機していた彼女は、謎の殺戮が街全体で起こり、悪夢のような光景が広がる異常事態をニュースで知る。
異常者に噛まれると感染するという事実も市民に広がりつつあった。
全警察官は直ちに出動せよという警察無線を傍受してR.P.D.へと出向くと、そこには複数のアンデッドが異常者として拘束されていた。
頭を撃ち抜けという指示を出しながら銃でアンデッドを殺し始めるジル。L.J.も、このとき助けられた人の一人である。
※Ⅰのラストシーン
ラクーンシティ病院ではアリス計画が始動していた。
監視下に置くための鎮静剤、点滴、筋弛緩剤が停止され、アリスが目覚める。
苦しみながら自分で点滴等を抜き、フラフラと病院の外に出ると、そこには荒れ果てた町が広がっていた。
何かに備えるように、パトカーからショットガンを手に入れる彼女。
夜になっても混乱は続き、カルロス率いる部隊U.B.C.S.はヘリで事態の収集にあたっていた。
アンデッドに追われて逃げ惑う女性。
噛まれつつも逃げ出した屋上にカルロスがヘリから飛び降りて助けに来るが、噛まれたら助からないと知っている女性は飛び降り自殺してしまう。
レイベンズゲートブリッジでは検問が行われていた。
これは、ラクーンシティから感染者を外部に出さないためのアンブレラ社の措置で、このゲート以外は全て閉鎖されていた。
検問を通るには感染検査が必要で、逃げ惑う市民たちが長い列をなす。
ジルはゲートで上司のペイトンと合流するが、現れた感染者によってペイトンが噛まれてしまう。
それを見たラクーンシティ隔離部隊指揮官ティモシーは、ゲート前に集まる市民に対し、バイオハザード隔離地区としてゲートを封鎖するため家に帰れと告げる。
納得できない市民は抗議するも、ティモシーの部下が銃で威嚇し、5秒以内で帰れと脅したため市民は仕方なく逃げ帰った。
ティモシーは鎮圧が失敗、阻止できないと判断し、避難する。
科学者の避難は社命であるため博士も連れて行こうとするが、アンジェラが取り残されているため博士はそれを拒否。
博士は「君は君の仕事をしろ」と告げ、その場に残り、アンジェラと救出を手伝ってくれるメンバーを探すため、ラクーンシティのシステムをハッキングし、監視カメラ等を使った探査システムを起動、アリス、ジル達、カルロス達を発見し、腕を見極めるために監視を始める。
ミリタリーショップで武器と着替えを手に入れるアリス。
記憶が曖昧なのか、マットとの別れ際をフラッシュバックする。
ジルを取材したこのあるニュースキャスターのテリは、この事件の取材によってエミー賞を狙おうとハンディカムを手放さず、ジル、ペイトンに同行、3人はレイベンズ教会に逃げ込んだ。
先にいたスコットランド人が3人に銃を向けるも、打ち合わなくても危険だらけよ、となだめるジル。
そこへ神父が現れる。平然を装っているがどうにも怪しい。
物音に気づいたペイトンとジルが教会内を探索すると、ジルが奥の部屋でアンデッドになった神父の妹を発見する。
神父は妹をかばおうとジルとの間に入るが、妹に噛まれてしまう。そして…
テリは銃声を聞き、逃げようと扉を開けるが、外には大量のアンデッドがおり、すぐさま扉を締める。
追い打ちをかけるように教会内にリッカーが現れ、一人で逃げ出したスコットランド人が襲われてしまう。
そうとは知らず探索を続けるジルはスコットランド人の銃を発見、同時に天井からスコットランド人の遺体が落ちてくる。
異変を察知したジルは礼拝堂に戻り、ペイトンたちと合流、リッカー3体との銃撃戦が始まる。
しかし、教会内は暗く、リッカーも素早いためなかなか仕留められず、結局球切れで囲まれる3人。
もうダメかと思われたその瞬間、バイクでステンドグラスを突き破り、アリスが現れる。
バイクをぶつけ、銃で爆破して1体、ショットガンで1体、マシンガンで十字架を倒し、ショットガンでとどめをさして1体、あっという間に倒してしまう。
ジルはアリスにあなた誰なのと聞きつつ呆然とする
教会の扉が破られたため墓地に逃げ出すアリスたち。
ペイトンが苦しみだし、アリスは銃で打とうとするが、ジルがいざという時は自分が、となだめる。
そうこうしているうちに墓地から大量のアンデッドが湧き出てくる。
戦いつつ逃げる4人。
ここで墓石に書かれた「安らかに眠る」と倒れ込んだ「アンデッド」ツーショットというアンデッドギャグ炸裂。
司令本部のティモシーはネメシス計画を始動させる。
電源が入る病室にアリスと同じように横たわるネメシスが鎮静剤、点滴、筋弛緩剤の停止によって目を覚ます。
カルロスたちは市街地でアンデッドと交戦していた。
銃でアンデッドを次々と倒すが、噛まれてしまう隊員のユーリ。カルロスが助けるも、重症である。
カルロスは撤退しようと司令本部と連絡を取ってヘリを呼ぼうとするが応答はない。
そんな中、荷物を吊り下げたヘリを見つけて追うが、病院内に荷物を落として去っていくヘリ。
カルロスたちは病院に着き、落とされた荷物を探す途中ネメシスが立ち去った後の病室を見つけるが、すでにネメシスの姿はなかった。
同時刻、ネメシスが荷物を持って立ち去り、カルロスたちはその後に空の荷物を見つけることになる。
ここでカルロスがアンデッド化したユーリに噛まれてしまい、ユーリを撃ち殺すことに。
警察署で助けられたL.J.は車でドライブをしていたが、裸のアンデッドに目を奪われて事故を起こしてしまう。
仕方なく歩いて移動し、ミリタリーショップに立てこもってアンデッド狙撃を楽しむS.T.A.R.S.たちに合流する。
そこに突如として現れるネメシス。
狙撃するもライフルが効かない。
逆にロケットランチャーを撃たれ、応戦するも、ガトリングで全員撃ち殺されてしまう。
一般人のL.J.は無害と判断され、運良く生き残る。
街を歩くアリスたち。
運動能力について聞くジルに会社で実験体になっていたと答えるアリス。
そこで鳴り響く電話。
そう、監視を続けていた博士が見込んだ面々に連絡を取ろうと電話をかけてきていたのである。
執拗にかかってくる電話に最後は観念して出るアリス。
博士はラクーンシティ外に逃がす交換条件としてアンジェラを助けることを提示すると共に、現状を告げる。
アンブレラ社は感染阻止を断念し、日の出とともに消毒と称して戦術核爆弾5キロで証拠とともに全てを消し去り、原発の悲劇的な事故で片付けるつもりであると。
条件を飲んだ一行はアンジェラのいる学校へ向かうが、途中、ネメシスの存在をアリスが感知する。
一行は動揺するが、唐突に始まった銃撃でペイトンが撃ち殺されてしまい、ここからアリス対ネメシスというネメシス計画が完全始動することになる。
ネメシスの圧倒的なパワーと火力に防戦一方になりつつ、建物内へ逃げ込み、追ってくるネメシスからダストシュートを使って逃げる。
ダストシュート内で折れた中指を、声を押し殺して治すアリス。
テリはペイトンを失ったジルを慰めていた。2人は車で逃げようとするが、そこにアンデッド化したペイトンが現れ、ジルはやるせない顔で撃ち殺し、車で走り出す。
途中L.J.と遭遇し、アンデッドでないことを確かめ同乗を許す。
我々は消耗品であると肩を落とすカルロスとニコライの元にも博士から連絡がくる。
玄関に警察犬部隊の車が停まっている学校に到着するジル、テリ、L.J.。
3人はジルの指示で別々にアンジェラを探し始める。
理科室に入ったL.J.はカルロスと合流。
社会科室に入ったテリは女の子を発見するもアンデッドであり、集まってきた子供のアンデッドたちによって食い殺されてしまうが、その様子はハンディカムによって記録されていた。
体育館に入ったジルはアンジェラを見つけ、2人はテリのハンディカムを発見するが、警察犬がアンデッドとなったケルベロスと遭遇する。
ニコライは2人を助けるが、自分はケルベロスに襲われて死んでしまう。
なおもケルベロスに追われる2人は調理室に逃げ込む。
ジルはケルベロスを一掃しようとガスを充満させ、アンジェラを連れて調理室を出る寸前に後ろ向きでかっこよくマッチを投げるも、火が消えるという大誤算。
そこに登場したアリスがすかさずフォロー、タバコを投げ入れ、防火布でアンジェラを守り、大爆発。
落ち着いた3人は現状を整理。
アンジェラはアリスと同じく感染しているが、抗ウィルス薬も打ち続けており、腕には大量の注射痕。
博士は筋ジストロフィー治療のためにT-ウィルスを研究していたと。
カルロスとL.J.が合流、カルロスが3時間前に感染していることを知るとラッキーねと告げるアリス。
そこへ博士から電話があり、市庁舎に待機中のヘリ47分後に出発するからそれに乗れと指示するも、ティモシーの妨害によって接続が断たれてしまう。
一行は車で移動、車中で抗ウィルス薬をカルロスに投与するアリス。
ジルはテリのハンディカムをアリスに渡すが、このハンディカムは、以降、告発用として事の顛末を吹き込むためにアリスが持ち歩くことになる。
市庁舎にヘリが到着するのを確認し、突入する一行。
屋上からライフルで狙われるも、それを阻止するアリス。
ビルの屋上からワイヤーで降下し、隊員をばったばったと倒していく。
ヘリに乗り込み全てが終わったかと思われたが、ネメシス計画をフラッシュバックするアリス。
それと同時にティモシーがヘリに乗り込みアンジェラを人質に全員捕縛してしまう。
ネメシスはスピード、パワー、敏捷性、殺人技術がアリスと同等であり、その成果を確かめる、と、ネメシスとの対決をアリスに強要するティモシー。
アリスが拒むも、容赦なく博士を射殺、悲しむアンジェラを見て戸惑うアリスは承諾。
アリスとネメシスが壮絶な格闘戦を繰り広げる。
しかし、その最中も記憶がフラッシュバックし、ネメシスを串刺しにした瞬間、アリスはネメシスがマットであると確信した。
ティモシーはアリスにネメシスを殺せ、一緒に来いと命じるも、それを拒むアリス。
カルロスとジルは自力で手錠を切って拘束を解き、それをきっかけに部隊との銃撃戦が始まる。
ネメシスはガトリングを手に取りアリスに加勢し、L.J.はティモシーに一発を食らわせてヘリを乗っ取る。
アリスはもう1機のヘリのガトリングから逃げ、3人に囲まれるも銃を捨てたと見せかけて3人連続で撃ち殺す。
ヘリを打つも撃ち落とせず、ネメシスが代わってロケットランチャーを打ち込むが、そのまま墜落してきたヘリの下敷きになってしまう。
アリスは飛んできた破片に当たり、フラフラになりつつも仲間とヘリに乗り込む。
「私を殺しても何も変わらない」と吐き捨てるティモシーを「小さな一歩よ」と突き落とすアリス。
足を怪我したティモシーは、アンデッドになったアシュフォードに食い殺される。
ヘリは一行を乗せて飛び去るが、ラクーンシティの中央に打ち込まれた核爆弾が爆発する。
激しく揺れるヘリの中で飛んできた破片からアンジェラを庇うアリス。
ヘリは墜落してしまう。
2時間後。
ラクーンシティ郊外、アークレー山脈で墜落したヘリから発見された遺体はアリスのみであった。
テリの撮影した映像が衝撃映像としてニュースで流れるも、ヤラセやデマとして報道されてしまう。
爆発は原子炉の事故で、元凶であるはずのアンブレラ社は迅速に対応したとして州知事から感謝され、逆に、ジルとカルロスは指名手配されてしまう。
3週間後。
アリスはアンブレラ医療研究所のカプセルにいた。
そんなアリスにアイザックス博士は語りかける。
液体が排出され、目を覚まし、驚異的な回復力で立ち上がるアリス。
アイザックス博士は、意識が混濁して幼児のようなアリスに寄り添いペンの使い方を教え、声をかける。
「自分の名前は覚えているか?」その言葉をきっかけに全てがフラッシュバック。
「私の名前はアリス」
アイザックス博士、研究員をなぎ倒し、研究室を脱出、監視カメラで見ていた監視員も超能力で倒す。
研究室の外へ出ると、特殊部隊に偽装したカルロスたちがお出迎え。
ゲートで止められるも、なぜかアイザックス博士が通行を許可。
「アリス計画始動」
まだ、アイザックス博士の陰謀は終わっていなかった。