映画「American History X」と白人至上主義

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アメリカでは白人至上主義者と、それに反発する人々との対立、衝突がニュースになっている。トランプ政権になり、さらにアメリカの人種問題は悪化したようにも見える。日本人には、何故こんなことが起きているのか、もしかしたらピンときていない人も多いと思う。

その背景が分かりやすく描かれている、と感じた映画が「American History X」。

今回は映画を通してカルチャーを知ってみよう。もちろん全てを信じる訳ではないが映画から学ぶのもありだと思う。

この映画は私の友人に「今まで、ネオナチを題材とした映画は沢山あるが、この作品はアメリカ白人至上主義について分かりやすく描かれているよ。」なんて言われて観た映画である。

1998年の映画であるが、今、見直す価値はあると思う。内容を細かく書いてしまうと、ネタバラシにしかならないのでやめておきますが。

簡単に書くと、アメリカに来た移民が犯罪を犯したり、自分達の仕事が奪われたり、白人達にとってマイナスなことがどんどん増えていって『めちゃくちゃになってる!このままじゃダメだ!奴らをやっちまえ!』みたいなことで、白人達が団結し行動に出る。

そして、白人のリーダーが刑務所で黒人と出会い、自分達は少し考えが違ったんじゃないか?ってなるんだけど、出所してまた色々起きる。

とにかく終わらないアメリカの人種問題の実態が分かりやすく描かれていて、現在のトランプ政権になってからの人種問題ってこういうことか。って多少なりとも理解できるのではないかと思う。映画としても、とてもよい作品だと思う。

アメリカの問題と我が国や町のことを同じように比べるのは違うとは思うが感じた事を少し。

私の住む町にも沢山の外国人が暮らしている。工場が沢山あり、一時期は外国人が沢山いた。夏になると、海の砂浜では夜も外国人が集まり、大きな音楽を鳴らしたりする事もあった。

バーベキュー場や釣り等の後は、外国人がゴミをそのままにしていくこともあり、バーベキュー場が閉鎖されたり、看板がたてられたりした。そして、外国人による車場荒らしや、窃盗、性犯罪、殺人事件までも起きた。

勿論、悪いことは悪いことであるのだが、例えば彼らの国では、ゴミの問題等は日本のように持ち帰るのは当たり前ではないのかもしれない。看板を日本語で書いたとしても、ポルトガル語や英語や中国語等々で書かないと伝わらないかもしれない。

勿論、外国人による事件だけではなく、日本人による事件も毎日のように起きている。一部分を見て○○人が全て悪い。としてしまうのはどうなのだろうか。

実際、私も何グループかの外国人に日本の街を案内したことがある。城の池に錦鯉が泳いでいる姿をみれば、「私の国では鯉を捕まえて売ってしまうよ」だとか、自動販売機をみれば「私の国では壊してお金も中身も持っていってしまうよ」と言う話をしていた。

女の人が夜に1人で歩いていれば、「私の国では危なすぎる」とか。「日本は夜中まで明るくて、安全で、ゴミも落ちていない素晴らしい国」とも言っていた。

確かに私が外国に行ったときは「夜は勝手に出歩くな」という地域もあったし、日本のように24時間やっているコンビニはなく、夜はガソリンスタンドと一緒になっているショップの小さな窓口から覗き込んで、商品を指を指して、「アレとアレを下さい」と言ってその窓口からお金と交換するようなところが多かった。

教育、風習、習慣、宗教等々の違いはある。だが、 “郷に入れば郷に従え” だと思うので、やはりその国、地域のルールやマナーに合わせなければならないとは思う。非常に難しいが、やはりある程度入国する前、入国してからも、教育や審査が必要だとは思う。

不法入国、難民の問題もある。国と国、社会、政治も関わってくる。

ただ、実際に自分が外国人の犯罪の被害にあったり、家族や友達が被害にあった場合に、冷静にいられるか?と言われると、わからない部分はある。それは加害者が外国人じゃなくても同じなのだが……。

そうなると、永遠に人種問題はなくならないのかもしれない。

本当に人種の問題なのだろうか?人間自体の問題なのかもしれない。

「アメリカンヒストリーX」考えさせられる映画ですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

光田拓未

modernedge records(インディーズロックレーベル)代表。BAND活動にて音源リリースや日本各地、UKや韓国などでもツアーを行った経験を持ち、100回以上ものライブイベントを企画。又、音楽雑誌でのライターの経験もある。音楽を通じたサブカルチャーやファッションなどを得意とし、探求している。