掛川で行きたいラーメン店
静岡県掛川市で人気の家系ラーメン「ジェット屋」に行ってきた。東京は品川にある名店「まこと家」で修行していた店主が掛川に戻り開店したとのこと。 地元民に掛川のおすすめラーメン店を何店舗か紹介してもらった中の一つが「ジェット屋」。
ジェット屋 店主は名物キャラ?
すでにいろんなサイトやブログなどで紹介されているが本サイトでも軽く触れておこう。これから初めて「ジェット屋」へ行くなら、この情報は頭に入れておいた方が良い。
大人気のテレビ番組『人志松本のすべらない話』で、世界のナベアツが話した「ラーメン屋の店員さん」。その特徴的な登場人物が、現在ジェット屋の店主なのである。この話がきっかけで、店主はすでに名物人物として人気を得ていたのだ。
私はこの情報を知らなかった。友人に「ジェット屋行ってみて!店主のインパクトすごいから!」と紹介を受けたのが訪れるきっかけ。どのようにインパクトがすごいのか聞いてみても「行けばわかるよ!」だった。その言葉だけを聞きジェット屋にやってきた。
初来店する人は要注意!心の準備を!
お店に到着した時は昼の12時半頃。店前には駐車場があるが満車。歩いて来ている人も多く見かけた。タイミングよく一台空いたのですかさず駐車。そして店内へ。
ここからが大事なので初来店する人はしっかりチェックしておくように。さもないと入店してパニックに陥ること間違いなしだぞ。
注文は食券でもなく、テーブルのメニューでもなく、壁のメニュー表のみ。
ラーメンを選んでからトッピングでいろいろ付けていくスタイル。このスタイル自体はさほど問題はないだろう。
初めて行くお店だと注文の仕方が分からなくてちょっと困る時があるが、ジェット屋もその類かもしれない。
その前に入店したとき「いらっしゃいませ!」って言われたか?とちょっと気になったが、注文をしなくてはと、壁に書かれているメニューを見つめながらしばし悩む。
店内はBGMもかかっていない無音スタイルを施している。
メニューを見つめ「どうしようどうしよう」と悩む私に、熱い視線を感じた。厨房の方に目をやると、店主が私を見つめて立っているではないか。それはまさに直立不動で注文を今や遅しと待ち構えている。まっすぐな視線で。
が、初来店で「どうしようどうしよう」と悩む私に、無音の店内と直立不動でまっすぐ見つめられる視線にかなりのプレッシャー。その姿勢はけして高圧的な態度ではないのだが。
「こ、こ、これが友人が言っていた名物店主か……。お、お、面白いじゃないか受けて立とう!」と心の中で決意し、いざ注文。
「チャーシューメン!」すると、店主は深くうなずき仕事へ戻った。注文のスタイルが独特過ぎる。「ぃらしゃませ〜!」などのグイグイ系のお店で高圧感を感じるのとはまったく違う、なんとも言えない空気感。注文を聞いても「あいよぉ!」ではなくスッと「うなずく」という新境地。
ここで入店から席に着くまでをざっとまとめておくので、初来店の方は改めて確認しておこう。すでに行ったことある人達は「わかるわかる」と思いながら読んでくれれば良い。
入店から注文までの流れ
- お店に到着
- 入店する
- 壁に書かれているメニューを見つめる
- 店主に見つめられる
- プレッシャーに負けて注文を焦る
- 注文する
- 店主がうなずく
- 席に着く ※席に着いてから注文でもOK
店内はカウンター席のみ
店内はカウンター席のみとなっている。下記写真は店内の奥側、反対側が入り口側。カウンター席なのに全く狭さを感じさせないゆとりのある席となっている。隣の人と近すぎて嫌ということはなさそうだ。
「こけし兄さん」と愛親しまれている店主
私が緊迫の注文劇を繰り広げ席に着くと、他のお客さんが来店。やはり「いらっしゃいませ!」は言っていない。そのお客さんは何度か訪れている方だろう、スムースに注文をしていた。そして注文を聞いた時にしっかりとうなずく店主。この「うなずく」という独特スタイルがなんとも言えない感覚になってくる。
お会計をするお客さんたちが「ごちそうさま!」と言うと店主が近づいてきて、支払うスタイル。
しかし伝票があるようには見えない。「〇〇円です」ということも言っていないのにも関わらずスムースな会計がおこなわれている。お客さんが自分の食べたラーメンの金額を把握しているのだろうか。そして会計が終わると頭を下げて「ありがとうございました!」の、「ありがとうございまいした!」がないパターン。
初来店の人からするとなんとも異様な光景を目の当たりにする。
そんな独特な空気感を感じ、さらに様子を伺っていた。すると私の隣の席の女性二人がお会計することに。これは見ておかないと自分のお会計の時にまたパニックになるのではないかとしっかり見つめる。
一人の女性はスッと自分の金額を支払う。店主うなずきながら「ありがとうございます」。
!!!!「ありがとうございます」言ってる!それもかなりのウィスパーボイスで!もう一人の女性の時にも「〇〇円です」言ってる!確かに言ってる。そしてお金を受け取りうなずく。なんということだろう。私は誤解していた。店主はしっかりと「ありがとうございます」と言っているではないか。
その後お客さんが入店した時も「いらっしゃいませ」とウィスパーボイスで言っているではありませんか。誤解して申し訳なかったです。いいですかみなさん!店主はしっかり言っています!誤解しないように!人それぞれ。声が出せる人、出せない人、でない人。その人のスタイルがあるのです。
これも掛川の友人に教えてもらったのだがジェット屋の店主は「こけし兄さん」と地元で愛親しまれているのだとか。
一見変わり者のようにネットでは書かれたりしている店主。私も少なからず最初はそう思った。しかし仕事ぶりを見ていて誠実さ、そして愛くるしささえ感じてくるのだ。
抜群の味だぜ「ジェット屋」
焦ってチャーシューメンを注文してしまったため、トッピングで味付たまごをいうタイミングを逃していた。味付たまごを追加したい!しかしこの無音の店内で、独特の雰囲気をかもし出す店主。追加注文するのに少し勇気がいる。
「すいません!」と声をかけ、無言で席前にスッとくる店主。そして変わることのない直立不動の注文待ちスタイル。「トッピングで味付たまご追加してください」と伝えると、しっかりうなずき仕事に戻る。このスタイル慣れてくるとクセになる。
そして「チャーシューメン+味付たまご」合計900円 が登場。
こってり豚骨の醤油ベース。ほうれん草が乗っているのも特徴の一つ。麺はもっちりの太麺。
これが美味い!どんどん進む。がっつり食べたい人には絶対おすすめ。普通で注文すると麺はもっちり太麺なのでやらかく感じやすいかもしれない。いろんなお客さんの注文を聞いていたが「麺硬め」で注文する人が圧倒的に多かった。
チャーシューもしっかり焼かれてるタイプで私好みで大満足。スープは味濃いめなので薄めで注文したりしてお気に入りのスタイルを見つけて欲しい。
美味しさにペロリ。大盛りを注文すれば良かったかなと思うほど。
驚くのはまだ早い!
その独特のキャラクターで店主が名物人物としても話題だが、しっかりとしたラーメンを出してくれる。こんな愛親しまれている店主はなかなかいない。私が訪れた時はお手伝いさんのお母さんが一人いたが、店主が一人で切り盛りしている時もあるようだ。
よく来店しているだろう女性のお客さんはそんな店主を気遣い、お会計が済んでからテーブルをきれいに拭いていた。これは愛されている証拠だろう。
そんなジェット屋店主の私が一番驚いたところがある。それは「注文全部丸暗記」だということ。
これには驚かされた。にぎわう店内で、いろいろな注文がくる。だいたい分からなくならないように伝票に書いたりメモしたりするが、ジェット屋の店主は一切そんなことはしない。注文を聞いたらスッと作業に戻り黙々と淡々と仕事をする。
ちょうど来店した常連さんのような人が鬼のような注文をしていたが一切メモらなかった。うなずいただけだ。
そしてお会計の時もそのお客さんが何を食べたのかスッと「〇〇円です」と言える。この注文全部丸暗記スタイルには驚かされる。ジェット屋に行かれる際はこちらにも注目して欲しい。
素晴らしい仕事をするジェット屋は通いたくなるお店だ。
家系ラーメン ジェット屋 詳細
住所:静岡県掛川市中央1-22-2 【MAP】
TEL:0537-22-3901
営業時間:12:00~22:00
定休日:不定休