浜松市出身の著者森晶麿氏が浜松市を舞台にしたミステリー小説『探偵は絵にならない』が、地元の本屋を中心に注目を集めている。某本屋では特設展示や、作品内で登場する地元スポットなども紹介されていた。私も早速購入し読み始めているところだ。
2020年2月下旬、ハヤカワ文庫JA より『探偵は絵にならない』(著:森晶麿 イラスト:くっか)が刊行。森晶麿氏は『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞。同作からはじまる〈黒猫〉シリーズで人気を博した。本作は、そんな森晶麿氏が生まれ育った浜松の地を舞台に描く、書き下ろしの連作ミステリー。
浜松市を舞台にしたミステリ開幕!
【内容紹介】
20代前半という若さで、早くも画壇で成功した画家の濱松蒼(はままつ・あお)。
だが数年もすると絵は売れなくなり、同棲していた彼女・フオンも「あなたの匂いが消えた」と言い残して家を出てしまう。フオンが、二人が高校時代までを過ごした静岡県浜松市に向かったことを知った蒼は、自分も彼女を追いかけて浜松に戻る。
当座の生活資金もなく、親を頼ることもできない蒼は、長年の友人であるアロマテラピスト・小吹蘭都(おぶき・らんと)の店舗兼住居に転がり込む。絵の仕事を探しながらフオンの行方を探し始めるが、そんな蒼に持ち込まれるのは奇妙な依頼ばかりで……。
浜松まつり目前の故郷で、蒼は失った匂いとフオンを見つけることができるのか?
【浜松のココが登場】
本作品では浜松アクトタワーを始め、治一郎のバームクーヘン、浜松城、ステーキのあさくま、三方原墓園、谷島屋書店、BOOKアマノ、聖隷三方原病院(をモデルにした病院)、うなぎパイ、さわやか、などが登場する。
浜松市民なら一気に作品の世界へ入り込むことができるぞ。
ぜひ本屋さんで手に取り一読してみてはいかがだろうか。
【著者紹介】
森 晶麿(もり あきまろ)
1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術研究科博士前期課程修了。2011 年『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で、第一回アガサ・クリスティー賞を受賞。同作にはじまる〈黒猫〉シリーズが代表作となる。また2017 年には劇場映画『探偵はBAR にいる3』のノヴェライズを手掛けた。