静岡県の観光地としても人気の高い熱海。そんな熱海に遊びに行ったことのある方ならいとどは立ち寄ったことのあるであろう「来宮神社(きのみやじんじゃ)」。縁結び、商売繁盛、酒断ちなどのご利益をいただける全国屈指のパワースポットだ。
そんな超メジャーな観光地熱海に全国2位の巨樹がある。まさにパワー溢れるスポットなのだ。
来宮神社の大楠は実は全国2位の巨樹。本州では1位の大きさなのだ。以外に知らずに見ていた方も多いのでは?
ちなみに全国1位の巨樹は鹿児島県姶良市の蒲生八幡神社にある「蒲生のクス」。勘違いしがちなのだが、「樹齢」ではなく「幹の太さ」が巨樹なのだ。簡単にいうと、「長生きの木」なのか「太い木」なのかである。今回の来宮神社の大楠は太さの方。
大きい木で皆さんが思い浮かぶであろう屋久島の縄文杉は樹齢が3~4,000年以上とか7,000年などと言われている古木の巨樹。幹周りは16.1m。
せっかくなので簡単に巨樹と巨木の定義を調べて見た。環境省の巨樹・巨木林データベースによると
「樹高の高い木や太い木を大木、巨木、巨樹などと呼びますが、はっきりとした定義はありませんでした。
1988年に巨樹・巨木林調査を行うにあたり、「地上から130cmの位置で幹周(幹の円周)が300cm以上の樹木を対象とする」と定め、現在ではこれが巨樹の一般的な定義となっています。
また、巨樹が数本の群生や、広範囲に広がりを持って生えている場合には巨木林と呼びます。」とのこと。
樹齢2,000年以上の大楠
国の天然記念物となっている。推定樹齢2000年以上の大楠。
幹の周りを一周すると「寿命が1年のびる」や、「願いが叶う」などの云われがある。
来宮神社の大楠
樹齢:2,000年超え
樹種:くす
樹高:約26m
幹周り:23.9m
国指定天然記念物
ごっついです。幹周りが23.90mもあるのでかなりどっしりとした迫力を感じます。
来宮神社は江戸末期まで「木宮明神」と呼ばれていたらしく、木に宿る神をお祀りする神社として木に感謝する信仰を有してきたようです。
なかなか奇怪な表情。2,000年以上の歳月を生き抜いてきた表情です。
人と比べてみると下記写真のような大きさ。
大楠伝説
今から百二十年前の嘉永年間に熱海村に大網事件という全村挙げての漁業権をめぐる事件が勃発し、その訴訟費等捻出のため、境内に聳え立っておりました七本の楠のうち五本は伐られてしまいました。
古記によると、残されているこの大楠をも伐ろうとして樵夫が大鋸を幹に当てようとしたところ怱然として白髪の老人が現れ、両手を広げてこれを遮る様な姿になると大鋸は手元から真っ二つに折れ、同時に白髪の老人の姿は消えてしまったそうです。
これは神のお告げであるとして村人等は大楠を伐ることを中止致しました。 この木が即ち現在ある御神木であります。引用:来宮神社ホームページより
各地の巨樹・巨木には伝説や云われがある。これがまた面白いのでチェックしてみると良い。
ぜひ熱海へ行く際は、本州1位の巨木を見てパワーを授かって見てはいかがでしょう。
熱海 來宮神社(きのみやじんじゃ) 詳細
住所:静岡県熱海市西山町 43-1 【MAP】
TEL:0557-82-2241